「きもの」はニンキモノ!

現在の取り組み


 着物の問題点と原因を解決しようと現在取り組まれていることを紹介します。


~47都道府県きもの職人応援プロジェクト~
 2020年以降、新型コロナウイルスの影響で着物を着ること以前に、外に出ることが少なくなり、
 「しばらく着物を着ていない」「着物を着る機会がない」という人が多くなってきてしまいました。
 東京都に本社がある呉服専門店、株式会社すずのきは、
 「着物ファンを増やしたい」「 お客様と一緒にもっと着物を楽しみたい」という思いがありますが、そんなコロナ禍の状況では厳しいのが現状です。
 着物を着る人が少なくなると言うことは、着物の生産量が減ること、 着物の生産量が減るということは、職人の仕事がなくなってしまうということです。

 “このままだと世界に誇る「日本の着物文化」が衰退してしまう”

 と、すずのきは強い危機感を覚えました。
 古くから積み上げてきた日本の「着物」という素晴らしい文化を後世へ残したい 、私たちの代で止めてはならないという思いで 2021年、「47都道府県きもの職人応援プロジェクト」を立ち上げました。


京都府青森県三重県長崎県

(提供:すずのき 様)


~イベントなどと結び付けて対策する地域~

○十日町市観光協会
 新潟県十日町市では「十日町きものまつり」という取り組みが行われています。ステージイベントやフォトスポット、マルシェやスタンプラリーなどのイベントがたくさんあります。
 この画像は、「十日町きものまつり」の様子です。

     

(提供:十日町市観光協会 様)

○津市観光協会
 三重県津市では、津市の伝統工芸品「伊勢木綿」を着て散策することができます。着付けはレンタルで、クリーニングは不要です。
○近江屋株式会社
 京都府京都市の「近江屋株式会社」では、着物を中心に和装製品全般を取り扱い、現在は300以上のきものの創り手と信頼関係を築き、あらゆる生地や着物を取り扱っています。
 着物文化の発展・継続のために、若手の職人と取り組みを強化していくのが近江屋の役割だと考えています。
○カナエキモノハーツ
 福岡県福岡市博多区に本社がある「カナエキモノハーツ」では、和の伝統を継承し社会や着物文化に貢献することを目指し、着物のレンタルや販売を行っています。日本が日本らしくある為、この環境作りに取り組むことこそが21世紀における『新日本文化』と捉え、『きもの環境』を常に提案できる企業スタンスを築いています。現在(2023年)関東や関西、九州を中心に店舗を展開しています。

 他にも、着物をレンタルし、決まった時間散策することができるなどの取り組みをしている地域が多々ありました。

着物の襟が右前の理由

 719年に衣服令という当時の天皇が発表した法律には、「どのような身分の者もすべて右前にするように」と書かれています。それまでは左前に着用する方法が流行していましたが、左前は戦うときに便利な着装方法でもあり、故人の服装でした。それゆえに身分の高いものからは嫌われ、右前が定着したようです。